初めてのフルマラソン完走を目指すには、どれぐらいの準備期間がいるのだろう?
どんな練習をすれば効果的なの?
どんなことに注意をすればいいの?
初めてのフルマラソンで、「サブ4」(4時間切り)って狙えるの?
そんなあなたの疑問にお答えします!
この記事では、初フルマラソンで「サブ4」を目指しておられる方に、実際に初フルマラソンでサブ4を達成した私が、実体験を交えた具体的な練習方法や大会時における注意点などを、お話しさせて頂きます。
初めてのフルマラソンでサブ4は十分狙えます
かつて私がそうだったように、マラソンを始めてからストイックに練習されている方は、早くフルマラソンを走りたい!と思われていると思います。
そして自分は初めてのフルマラソンを、どれぐらいのタイムで完走出来るのかな?いきなり「サブ4」(4時間切り)とか出来るのだろうか?
皆さん、そんな不安と期待を抱きながら、日々練習に打ち込んでおられるのではないでしょうか?
その答えは、「それなりの準備期間を設けて練習を積めば、初フルでサブ4を達成することは十分可能」です。
フルマラソンで「サブ4」を達成するためには、1kmを5分40秒以内のペースで走る必要があります。
そして、そのペースで42.195kmを最後まで走り切る持久力が無いと、サブ4を達成することは出来ません。
その持久力をつけるためには、しっかりと走りこむことが重要なのです。
準備期間は最短でも6ヶ月は欲しい
フルマラソンの準備期間としては、十分な走り込みということを考えると、6ヶ月は欲しいところ。
6ヶ月と言っても走り始めて6ヶ月という意味ではありません。
大会当日からさかのぼって、6ヶ月前から計画的に練習をするということです。
タイムは考えずに、ただ完走するだけならジョギング(おしゃべりしながら走れるペース)で月に100kmほど走れば可能です。
しかしサブフォーを狙うとなると、もっとストイックに練習をすることが必要となってきます。
最初の2ヶ月間はウォーミングアップ期間として100~150kmを目標に、ジョギング中心に徐々に距離を伸ばしていきましょう。
次の3ヶ月間は走り込み期間として、後述するポイント練習を取り入れながら月間200kmを目指します。
その間に5km・10km・ハーフマラソンの大会などを適度に入れておけば、なお良しですね。
もちろん自分は積極的に大会を入れていきました。
何と言っても大会出場は、練習を続けるモチベーションアップになるのと、どんな練習にも勝る究極の追い込み練習になりますからね。
そして最後の1ヶ月間は調整期間として、徐々に練習量を落とし疲労を抜いていくというイメージです。
練習はストイックに且つ慎重に
サブ4を目指すためにはストイックに練習するのはもちろんですが、走り過ぎはケガの原因にもなります。
ですので、適度に休足日を入れるようにしましょう。
どうしてこういう事を言うのかというと、私自身が走り過ぎで故障をして、目指していた初フルマラソン出場が、当初の予定より2~3ヶ月ほど遅れてしまったからなのです・・・
そういう私の経験から、あまり続けて長い距離を走る(例えば15km以上を3日連続で走るなど)のも、お勧め出来ません。
練習は週に4~5日の頻度で、走る距離は平日ならば10km前後、週末には15~25km走るぐらいがベストですね。
ただし脚筋力や心肺機能を落とさないために、3日続けて走らない日を作らないようにしましょう。
ポイント練習を取り入れてスピードと持久力を強化しよう
走り込み期間に実施するポイント練習には、LSD・ロング走・快調走・ペース走・レースペース走・坂道インターバルなどがあります。
それでは各ポイント練習について、簡単にご説明させて頂きます。
LSD
ロング・スロー・ディスタンスの略称で、文字通りゆっくり長い距離を走る練習です。
1kmを7~8分のペースで、あえてゆっくり長く走ることで基礎となる脚力を養います。
LSDについては、こちらの記事で詳しく説明していますので、ぜひ読んでみて下さいね。
ロング走
LSDよりも速いペースで、しかも余裕を持って長距離(20~25km)を走り込む練習です。
レースペースよりも1kmにつき30~60秒遅いぐらいで走り、スタミナの維持、向上を図ります。
快調走
ジョギングよりも少し速く、快調なペースで走る練習です。
メリハリをつける意味の練習なので、息が上がるほど頑張る必要はありません。
ペース走
快調走よりも速く、少し息が上がるぐらいのペースで、頑張って同じペースで走り続ける練習です。
スピード持久力を養う練習なので、途中でペースダウンするようではペースが速すぎます。
レースペース走
10kmほどの距離をレースペースで走り、レースペースを身体に覚え込ませる練習です。
余裕があり過ぎても波があり過ぎてもダメで、一定のペースで走り通すことが重要です。
坂道インターバル
坂道の上りを疾走し、下りをゆっくりジョギングでつないで、それを何本か繰り返すインターバル形式の練習です。
緩やかな傾斜で、距離は100~300mぐらいを10~15本ほど無理なく疾走できるように設定します。
休みとジョギングで疲労回復して、次のポイント練習へ
以上、各ポイント練習について簡単にご説明させて頂きましたが、これを全部取り入れる必要はありません。
私の練習パターンとしては、週末の土曜日に20~25kmほどのロング走、日曜日に120分以上のLSDや大会出場。
そして平日はジョギングと、その他のポイント練習を週に1度取り入れて、2日休みという感じでやっていました。
ポイント練習の間に休みとジョギングを入れて、疲労を回復して次のポイント練習につなげるというイメージですね。
練習では42.195kmを走る必要は無い
練習でも42.195kmを走っていないと、フルマラソンは完走出来ないんじゃないか?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。
逆に練習で42.195kmを走るというのは、身体に大きなダメージが残るのでお勧め出来ません。
実際に私は初フルマラソン出場までに、最高で28kmしか走っていませんでした。
大会当日は28km以降は未知の世界でしたので、正直なところ不安はありましたが、1度も歩くこと無くサブ4で完走出来ましたので、心配は要りません。
ただ私の場合は故障していたので、28kmまでしか走れませんでしたが、出来れば30kmを2回ほど走っておくのがベストです。
大会の1ヶ月前までに、間を空けて2回ほど走る予定を入れましょう。
大会直前は焦って練習を増やすより、疲労を抜いて体調を整えよう
せっかく6ヶ月ものあいだ頑張って練習してきたのですから、大会の日は出来るだけ良いコンディションで走りたいですよね?
大会直前になって、焦ってたくさん練習しても、疲労が残って逆効果です。
疲労を抜くことと、風邪など引かないように注意して、体調を整える事を優先しましょう。
大会1ヶ月前から少しずつ練習量を減らすように
大会1ヶ月前からは、徐々に練習量を減らして疲労を抜いていきましょう。
練習における最長距離の目安としては、3週間前30km・2週間前20km・1週間前10kmという感じで減らしていきます。
そして私は3日か4日前にレースペースの確認の意味で、5kmレースペース走を入れました。
3日前からは炭水化物の摂取量を増やしてカーボローディングを
大会3日前からはカーボローディングを行いましょう。
カーボローディングはグリコーゲンローディングとも呼ばれ、大会当日の走るエネルギー源となるグリコーゲン(糖質)を、あらかじめ筋肉や肝臓に貯めこむ食事方法です。
古典的なやり方では、大会当日の1週間前から4日前まで練習で追い込むのと炭水化物を減らすことで、グリコーゲンをいったん枯渇させ、大会3日前からは逆に炭水化物を一気に増やして、そのリバウンド効果でグリコーゲンを貯め込むという方法です。
しかし最近では、このやり方だと大会直前になって体調を崩したりするリスクがあるため、大会直前の3日間に炭水化物を増やすのみというやり方が主流になっています。
私も当初より、ずっとこのやり方を実行しています。
ただしカーボローディングにおいて1つ注意すべきことは、ただ炭水化物を増やすだけでなく、同時にタンパク質や脂質は減らす必要があるということです。
なぜなら、単に炭水化物を増やすだけだと、カロリーが増えて体重も増えてしまうからです。
私の初フルマラソンの時は、まだそういった情報を知らなかったために、食べ過ぎて便秘になり、一晩中それが気になってほとんど眠れなかったという経験があります(汗)
ですので皆さんには、正しいカーボローディングを実践して頂きたいと思います。
大会前日は眠れなくても大丈夫
大会前日は緊張して、なかなか眠れないということもあるかもしれません。
私の場合も大会前日は、ほとんど眠れませんでした。
それでも、一度も歩くことなく、サブ4で完走出来ました。
横になっているだけでも身体は休めていますので、あとは大会当日に出るアドレナリンの効果で、実力は発揮できますので大丈夫です。
大会の時の注意点
どれだけ万全に準備を出来たと思っても、大会当日は何が起こるかわかりません。
ここでは大会当日に必要な事と、起こりうるトラブルに対する対処法などを、私の経験からお話しさせて頂きます。
グリコーゲンの枯渇を防ぐために携行食を持って走ろう
たとえカーボローディングでグリコーゲンを貯めていても、なかなか最後までは持ちません。
そこでエイドの給食以外に、もっと効率的に糖質を補給するために、携行食を持って走る必要があります。
携行食の種類や、摂るタイミングなどについては、こちらの記事で詳しく書いていますので、ぜひ参考にして下さいね。
ハーフ以上にペースを考えて走るのが大切です
フルマラソンはハーフマラソンの延長という考えはNGです。
フルマラソンはハーフマラソンの延長で、単純にハーフマラソンと同じペースで走れるだろうと考えてしまうのは、大きな間違いです。
はっきり言ってフルマラソンは、5km・10km・ハーフとは別競技と言っても過言ではありません。
それだけ42.195kmを走るダメージは大きなものなのです。
理想は、最初から最後までイーブンペースで走る事ですが、なかなかそうは上手くいきません。
なので作戦としては、前半ペースを抑えて後半上げるか、逆に後半ペースが落ちてくることを想定して、前半に貯金を作るかだなと思っていました。
私としては、女性は持久力がある(脂肪が多いのでグリコーゲンが枯渇しても、あとは脂肪の燃焼で粘れる)ので後半ペースを上げられるが、男性は後半落ちるという考えを持っていましたので、後者を選びました。
結果は思ったほど後半落ちなかったので、予想以上のタイムで完走することが出来ましたが、前半から積極的に攻めて正解だったと思います。
給水は持って走る必要は無いが、全てのエイドで必ず摂るように
フルマラソンが開催されるのは、たいてい寒い時期が多いので、走っていてあまり喉がかわかないと思われるかもしれません。
しかし、実際には走っているうちに体内の水分はどんどん失われており、喉がかわいたと感じてから水分を摂っても遅いのです。
脱水状態にならないよう、少しずつでも全てのエイドで給水を摂るようにしましょう。
後半で脚がつりそうになった時は立ち止まらないこと
もしも後半、特に35km以降で脚がつりそうになった時は、立ち止まってはいけません。
走るという同じ動作をずっと続けてきた脚が急に違う動作をする事で、蓄積された疲労が爆発する引き金となり、一気に痙攣を起こすからです。
ですから私は脚がつりそうになっても立ち止まらず、騙しだまし走るようにしています。
神経を脚に集中して、そのまま走り切ってしまいましょう!
それでも脚がつってしまった場合は、無理をせずに少し歩いてみて下さい。
それで、おさまってきたらまた少し走ってみて、またつってきたら歩いてでもいいので、出来るだけ立ち止まらないようにしましょう。
また沿道の応援の方に冷却スプレーを借りて、脚のつっている部分にかけるのも効果がありますので、ぜひ試してみて下さい。
冷却スプレーをかける、ほんの少しの時間なら立ち止まっても大丈夫です!
まとめ
この記事では、「初フルマラソンでサブ4を達成するための練習方法と注意点」について、お話しさせて頂きました。
疑問点などございましたら、コメント欄やお問い合わせから、お気軽に質問などして下さいね。
私の初フルマラソンは、ちょうど50歳の誕生日でした。
ですから中高年からマラソンを始めても、初フルマラソンでサブ4達成は十分可能です。
それでは初フルでサブ4達成に向けて練習頑張って下さいね!